タバコを吸い続けると肺がんなどの呼吸系器官の疾患を始めとする悪影響を身体に与えるのは周知の通りです。綺麗なピンク色だった肺が真っ黒になってしまった画像などは有名ですね。しかも、タバコの喫煙は内臓器官に限らず、外見にも影響を及ぼします。毛髪の量が減り、薄毛の原因にもなってしまうのです。
そんなタバコが引き起こす薄毛の原因を今回は見ていきたいと思います。
そもそもタバコを吸うとどんな害があるのでしょう?喫煙は第一に身体に有害物質を取り込む行為です。ニコチン・一酸化炭素・シアン化水素など、これら有害物質は尿など排泄される部分もありますが、身体に蓄積するものも多く、健康に悪影響を及ぼします。
その中で、実はあまり知られていないタバコの害を紹介していきます。
タバコを吸い続けることにより、寿命が10年短くなると言われています。現在35歳の人が70歳まで生きる割合というのは、統計としては、タバコを吸わない人は81%ということに対して、喫煙者は58%でしか無いのです。 タバコを吸うということは、結果として自分の寿命を縮めているということになるのです。
年を重ねて長く生きなくてもいいというようなことを思う人もいるかもしれませんが、自分の家族、例えば孫が出来たりしたら、その成長を見たいとは思いませんか?健康的に長生きするためには、タバコはやめるべきなのです。
タバコを吸うことにより、皮膚はハリを失い、シワが増えてきてしまうのです。そうすることにより、実際の年齢よりも老けて見えてしまう人がほとんどです。
女性の場合でしたらメイクでごまかせると思うかもしれませんが、タバコの量によってはそうもいきません。
そしてどんなにシワに対してスキンケアをしても、タバコを吸っている限りは、シワの改善にならないのです。男性においても若々しくいたいと思う人は多いかもしれませんが、たばこを吸うことにより、顔のシワを深く刻むことになります。
若く見られたい、若々しくいたいと思うのであれば、タバコをやめるべきです。タバコをやめてスキンケアをすれば、刻まれたシワが改善する可能性は高くなるでしょう。
タバコを吸う人はうつ病になりやすいと言われています。実際に海外の調査により、タバコを吸う人のうつ病の率は、吸わない人の2.9倍にもなるのです。他にも調査で、タバコを吸う人の方が、吸わない人にくらべて、うつ病発症率が上がるということが分かっています。
でも禁煙をすれば、その確率はぐんと下がるそうです。そしてタバコを吸わない人と同じくらいの、うつ病発症率にまで下げる事が出来るのです。うつ病になりやすいというような人には、タバコが大きく関係しているということになります。
今はそれでもいいと思っているかもしれませんが、うつ病になることにより、家族にも迷惑がかかります。このような害のあるたばこは、早い段階でやめた方が良いでしょう。
妊娠している女性が煙草を吸うと、早産や低体重出生などの危険が増加してしまいます。生まれた赤ちゃんにおいても、突然死が起きる確率が5倍起こりやすくなるのです。
妊娠したいと思う前に、禁煙をすることをお勧めします。 生まれてくる赤ちゃんはお母さんから栄養をもらっています。そこにタバコの害まで赤ちゃんに与えるようなことになってはいけません。
自分がイライラするというような理由でタバコをやめられないのなら、赤ちゃんを授かる資格は無いと言っても良いくらいのことなのです。妊娠は禁煙の良いきっかけと思い、妊娠したら必ずタバコをやめるようにしましょう。
お腹の赤ちゃんの命にかかわります。そして後から後悔するようなことになっては遅いのです。妊婦である限り、お腹の赤ちゃんに対しての責任があります。そして大切な命を守る資格があるのです。そのためにたばこは必要の無いものだと自覚をすることが必要です。
家にいながらタバコを吸う人も多いでしょう。でも家族にまだ小さな子供や赤ちゃんがいる場合でしたら、信じられないくらいの悪影響を及ぼすことになるのです。
子供は感染症や喘息になる可能性がとても高くなります。 赤ちゃんだけではなく、子供の場合は学習能力が低くなるということが言われているのです。
つまりは子供の将来に大きく影響することになります。自分さえ良ければいいというような考えはやめて、受動喫煙する人の気持ちを考えることが必要です。 我慢をしながら害を与えられているというのは、本当に辛いことです。
家族間の繋がりや絆も浅くなってしまうかもしれません。家族のことを思うのなら禁煙をするように努力をしましょう。赤ちゃんや小さな子供がいる場合は、尚更禁煙が必要なのです。
では、タバコによって引き起こされる薄毛にはどのようなことが要因で起きているのでしょうか?それらを詳しく見ていきましょう!
タバコによる薄毛の原因の第一が、有害物質による血行不良です。タバコの成分のニコチンが体内へ入りこむと、自律神経を刺激し血管を収縮させます。血管が収縮すると血圧の上昇に繋がり、元に戻るまで時間がかかります。
血圧が上下すると血液がスムーズに流れなくなり、血行不良に陥ります。血液は血管を通じて酸素や栄養を身体に巡らせる役割がありますが、血行不良になるとそれらを隅々まで運ぶことができなくなります。そうなると必然的に優先順位が低い頭皮への運搬がなくなってしまいます。そして毛母細胞の活動も阻害され、成長出来なくなった髪の毛は細くなったりコシが無くなり、結果として薄毛になります。
タバコの成分であるニコチンは体内のビタミンを破壊します。ビタミンCには栄養の吸収を促進する働きがあります。また、ビタミンEには血行を正常に保つ効果があり、毛髪環境にも良い影響を与えます。しかし、ニコチンがビタミンCを破壊し、ビタミンEの吸収率が落ちてしまうと毛髪に必要な酸素や栄養の運搬が少なくなり、薄毛に繋がってしまいます。
喫煙者の中には健康に気を遣って禁煙をしている人もいるでしょう。しかし、急な禁煙や無理な禁煙はニコチン不足によってイライラ感を引き出し、それがストレスとなって男性型脱毛症(AGA)に繋がってしまう場合もあります。
また、禁煙に限らず喫煙することでもストレスが溜まります。「え?禁煙だけじゃないの?」という声が聞こえてきそうですが、喫煙由来のストレスもあるんです。先程も述べた通り、タバコの中のニコチンはビタミンを破壊する働きを持ちます。そしてビタミン不足がイライラ感を引き出し、ストレスに繋がります。意外にも、イライラを押さえるための喫煙自体がストレスを生む原因になり、抜け毛に繋がります。
喫煙によって血液中の悪玉コレステロールの量が増加していきます。それに対し、人間の身体は悪玉コレステロールを減らすために対抗成分であるタウリンを生成します。しかし、そのタウリンを生成するためにはメチオニンというアミノ酸を消費するのです。メチオニンは髪の生育に欠かせない栄養素なのですが、悪玉コレステロールにより、育毛に必要な栄養が足りなくなり、薄毛になっていく訳です。
タバコが頭皮環境にも悪影響を及ぼすことが分かりましたが、薄毛を解決するにはどうすればいいのでしょう?
タバコを吸っているかぎり、有害物質の摂取は止まりません。やはり、薄毛を改善したいと思うのであれば禁煙が一番の近道です。身体に少しずつニコチンを取り入れながら無理なく禁煙を目指しましょう。
いきなりすっぱりと禁煙を開始しても長続きしないことは目に見えていますし、それによってストレスが生じてしまうことも毛髪環境にとって良くないからです。ストレスを感じずに禁煙。これがとても大事です。市販の禁煙パイプやニコレットのような禁煙グッズも活用し、楽しみながら禁煙出来れば理想的ですね。
タバコによる薄毛を解消するには禁煙が一番なのですが、そう簡単に喫煙をやめられない人にはタバコの銘柄を無添加のものに変えながら徐々に禁煙を進める、という手段もアリだと思います。というのも、たばこには非常に多くの添加物が入っており、それらが組み合わさることで依存性を高めるものも含まれています。そこで、タバコを依存性の少ない無添加のものに変えて禁煙を始めてみましょう。(もちろん、禁煙を成功させるという強い意志を持ちながらですが。)
少しずつ本数を減らして禁煙というのは邪道かもしれませんが、育毛・薄毛対策を本気で行いたいと考えているのであれば、ぜひ!
タバコを吸う人の殆どがお酒を多く飲む傾向にあります。お酒とアルコールの組み合わせは身体により悪影響を及ぼします。タバコを吸いすぎて血圧が変化したうえにお酒で肝臓に負担をかければ、より身体のバランスは崩れ、頭皮に栄養が回らなくなります。ついては、タバコ以外の生活習慣を見直しましょう。適度な運動にバランスのとれた食事、充分な睡眠など、毛髪だけでなく身体を第一に考え、健康な状態を目指しましょう。
禁煙を成功させたとしても、すぐに身体の調子が整う訳ではありません。体内に残留した有害物質が抜けきるまで、最低でも10日は必要です。長期的な観点で身体のコンディションを戻していきましょう。禁煙を成功させて健康体になって、脱毛が止まったという声は多く聞きます。生活習慣はあなたの身体のベースを育む大事な要素です。ぜひ見直してみましょう。
今回見てお分かりいただいたように、タバコには百害あって一利無しと言わざるを得ません。ニコチンなどの有害物質が原因となり血行不良やストレスを引き出し、頭皮環境に影響がモロに出てしまいます。タバコを吸っていて薄毛にお悩みの方は、少しずつ吸う量を減らして、禁煙出来るように頑張りましょう!
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